ブルックナー
交響曲第8番 ハ短調 (原典版)
指揮:ウィルヘルム・フルトヴェングラー
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1949年3月14日ライヴ
ブライトクランク(疑似ステレオ)盤
70年以上前の録音ですが、2017年の名曲名盤500では第3位にランクされています。どれだけ時を重ねてもフルトヴェングラーの芸術がこのように支持され続けているのは驚異的です。
音楽評論家:柴田龍一氏
「フルトヴェングラーは、オーケストラからすこぶる重厚で量感のあるサウンドを引き出し、彼ならではの悠然としたテンポを設定することにより、重厚感に富んだ骨太でスケールの大きい作品像を彫琢している。この名演で特筆されるべき魅力は、豊かな即興性の発露であり、さらに彼特有の大胆なクレッシェンドの活用である。そこから生じる手に汗握るような表現は、強い緊張感とただならぬテンションの高さを醸し出しており、作品の長大さを少しも意識させることがない。ブルックナーの魂をえぐり出した熱演であり、とめどない情熱や深い祈りもが聴き手を捉えて離すことがない。」
ベルリンのダーレム・ゲマインデハウスでの放送用コンサートを自由ベルリン放送が収録したもの。同じ年に録音された7番と比べてもフルトヴェングラーの個性がより顕著であり、あまりに粘った表情がブルックナーとは違うのでは?と思わせるが、彼ならではのドラマチックな表現には有無を言わせず興奮させられてしまう。とりわけ異常なスビードのスケルツォと、思いのたけを全てぶちまけたようなアダージョが印象的で、まさにフルトヴェングラーにしか成し得ぬ凄演。音の古さは隠せないものの、未だにその価値を失わない歴史的録音です。
あらためてじっくり聴き返してみて、その素晴らしい演奏内容に圧倒された。特に第3楽章アダージョ、これは空前絶後の超名演で、ここだけはヴァントもカラヤンも朝比奈も足元にも及ばない。信じがたい異次元の世界が展開していると言っても過言ではない。第1楽章コーダにおける空恐ろしいほどの破滅感も凄い。まさに音楽の真の意味を体現した表現であり、他の全ての演奏を大きく凌駕している。フルトヴェングラーの偉大さを思い知らされる名演です。
国内盤、帯無し、盤面傷無し 15
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